『ロンウォールの嵐』

主なキャラクター:ロックジュリアスエレーヌストロハイム、サントス知事、ナディアレト

 

 地球からの一方的な移民押しつけによる人口爆発に苦しむ植民星ロンウォールで独立革命が勃発。16年以前の記憶を失い普通の少年として暮らしていたロック・リヴィングストンは、革命軍闘士と間違って捕らえられたところを革命軍のリーダー、ジュリアス・フレイと女闘士エレーヌに救出される。

 もとからロンウォールの現状を憂えていた彼は、これを機に仲間に加わるが、その直後革命鎮圧のため地球が送りこんだストロハイム大佐率いる「地獄の降下兵(ヘル・ダイバー)」によって革命軍基地は破壊され、ジュリアスも瀕死の重傷を負う。

 ここに至って記憶と超能力を取り戻したロックは単身ヘル・ダイバーを壊滅、一躍革命軍の英雄となる。が、ジュリアスは死んだと偽り、自ら革命軍の実権を握ったロックにエレーヌは不信感をぬぐいきれない。一方部下と愛艦を失いロックへの復讐に燃えるストロハイム大佐はジュリアスの生存をかぎつける・・・


 初期には珍しく政治的な要素の強い、「暗い」「わかりにくい」と言われながらも根強い人気を持つエピソード。個人的にも大好きな話。

 この頃はロックも若くて(?)結構激しい感情を見せる作品も多いが、ここでは精神年齢も16歳なので、まさに多感な少年という感じ。ナディアに裏切られたシーンのモノローグなど、他の話じゃ考えられない(笑)。記憶を取り戻してからも42歳のジュリアスよりやり方がよほど急進的。まあ『冬の惑星』でそうそうにジュリアスは暗殺されてるので、〈ジュリアスのやり方は甘すぎる〉というロックの考えの方が正しかったのかも。

 リヴィングストン将軍時代の彼は何やら冷たく怖い印象があるが、カリスマリーダーを演じる必要上だったのだろう。ジュリアスに指導者の地位を返して一人戦いにおもむく時のいっそさばさばしたような顔が印象的であった。

 ラストも良いが一番好きなシーンは最後撃墜されたロックが「エレーヌ!」と(心で)叫ぶところ。いつのまにかロックの中でエレーヌが一番大事な存在になっていたことを感じさせてくれる。・・・何かロックのことばかりである。ジュリアスもストロハイム大佐もいい味なのだが、私にとってはやはり、ロックの魅力が一番!作品でありました。

 

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