ナディア

　『ロンウォールの嵐』登場。『ロック』シリーズでもしかしたら唯一、はっきり「ロックの恋人」と呼びうる女性。そのこと＋ロックを裏切り軍に引き渡したことで、ロックファンには大いに嫌われているっぽい。

　この時のロックは何も背負ってるものがないだけにいつになく積極的で、長い人生の中ロックが女と何かあったなら（何かって何だよ）彼女が一番可能性が高いだろうと踏んでいる。テロリスト容疑をかけられた際、彼女が自分と一緒に逃げてくれるのを当然のごとくにふるまってるあたり、「夫婦同然なんかい！」とちょっとショックだったりして。

　結果的にロックを裏切ったとはいえ、〈あぶない思想にはまった恋人を真人間に戻したい〉という、彼を想えばこその行動だったことを思えば、責める気にはなれない。それだけ愛したロックについての記憶を消されてしまった（『ロンウォールの嵐』終盤でロックのことを覚えていないらしいのは、部分的記憶調整をほどこされたのだろう。おそらくは強制的に）のは彼女にとっての大不幸に思える。それともむしろ幸福なのだろうか・・・？

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