『ムーン・ハンター』

ロックリューブ、エレンハフト卿、ミズカ、ゼン、オノ博士、ナガトトレスアルマセテエロイーズ、総督

 

 某惑星の領主の一人・エレンハフト卿の元で使用人をしていたロックは、無意識中にエレンハフトを殺害しようとし警察に捕らえられる。エスパーを操る機械の関与を確信したエレンハフトはロックを逃がし、ロックは道中知り合ったエスパーの少年リューブとともに、エレンハフトの死によって利益を得るほかの領主たちの調査に乗り出す。

 エスパー・コントローラーを売りこんで回っているゼンという男の存在をつきとめたものの、ゼンは殺され、ロックはさらに別件の殺人容疑もかけられて指名手配されてしまう。

 さらに実は〈敵〉の一味であったエレンハフトにはめられ再度エスパー・コントローラーで操られたロックは帝国の監査官ミズカを襲撃。しかしリューブのおかげで未遂に終わり、ロックはエレンハフトを罠にかけて返り討ちに。その頃〈敵〉はアルマ、セテ両皇子を介して、銀河帝国皇帝ナガトを操ることに成功する・・・


 帝国シリーズの第一作。皇帝自身がエスパーだけあって連邦時代のようなエスパー差別は見られないが、この作品と『流浪』に登場する「エスパー・コントローラー」を見るかぎり、まだまだエスパー受難の時代は終わっていない。まあこれはエスパー差別というより、ナガトがエスパーだからこそエスパーを操る機械が作られたんでしょうが。

 それにしてもナガトの働きっぷりは異常なほどである。もう少し他人に任せるとか出来ないものだろうか。能力といい性格といい、補佐役に申し分のない娘がいるというのに。娘に辛い思いをさせたくなかったのか、エロイーズに対する遠慮があったのか・・・?

 また人もあろうにエレンハフト卿の家に住みこんでしまったロックも見る目がないものである。エレンハフトは最初から超人ロックと知って彼を雇ったのかそのへんの事情ははっきりしないが、ロックが彼の家に住みこんでなかったなら、この計画はずいぶんと違ったものになっていたのだろうなあ。

 ところで個人的名シーンは、リューブが(堂々と)万引きをやらかしたさいに、「すみません 弁償しますから」とロックが平身低頭するコマ。あの腰の低さと「ぺこ!ぺこ!」という擬音が何とも言えず好きなんだなあ。

 

 

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