マリアン・リュイス

 

 『炎の虎』登場。連邦軍の情報部員、階級は少尉。リアンナに似てるという理由で、ロックの監視役を命じられる。顔はたしかに似てるものの、リアンナ(最初の頃の)にはない冷たい表情をかいまみせる。「そう考えるように・・・訓練されてきたわ ずーっ・・・と」という言葉からして、バレンシュタインの教育方針の影響であるらしいが、そうした考えについてゆけないと思ってる部分もあるようだ。まさにその情報部員にあるまじき甘さのゆえに、彼女はロックを愛してしまった。

 「いつかぼくたちをほんとうに受け入れてくれる人たちが現れる」という「はかない希望」を本気で信じつづけているなど、本来彼女から見れば甘ちゃん以外の何者でもないのだろうが、信じたくても信じられないようなことでも、信じさせてくれるような部分がロックにはある。言行一致の行動と超人的な強さ――。彼ならもしかして・・・という夢を見たくなる。

 マリアンはその夢に、夢を信じつづけるロックの(心の)強さにつかまってしまった。ということは、彼女自身がリアンナもメラニ(ロックの義姉)もできなかった、ロックを「ほんとうに受け入れる」ことを果たした、「はかない希望」を現実に変えた、ということになる。相手は一人とは言え、ロックの夢はかなったのだ。しかしロックがそれを知ったのは、彼女が永遠にいなくなってからだったのである。

 

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