マチコ・グレース

 

 『サイバー・ジェノサイド』『クロノスの罠』登場。名門ゴドー家の養女で太陽系連合軍技術開発局に所属する天才科学者。知的で冷たい雰囲気の美人。プライドが高い、態度がキツい、非情な研究の鬼といった風があるが、これは彼女の育った環境が大いに関係していそう。

 おそらくは名誉欲から天才児ばかりを引きとり、本当の愛情は注いでくれなかった養い親。彼(ら)に育てられたマチコにとって、〈天才〉でありつづけることがアイデンティティーになっていたのではあるまいか。彼女が、名門で通りもよいはずのゴドー姓を略して、ふだん「マチコ・グレース」とだけ名乗っているのも、ゴドーは親というより自分の才能に出資したスポンサーと割り切った結果のようにも思える。

 その一方で才能でなく〈自分自身〉を見てほしいという思いも強かったようだ。ジュリアスを口説いたのはただ色じかけで彼を従わせるためだけではなかったろう。もっとも彼女が一番大事だったのは、実質的には唯一の家族(クルト兄さんは実在したのか怪しいし)とも言うべきロックだったらしい。この二人は、少なくともマチコの方はロックに対して、姉弟愛以上の感情を抱いていた感がある。研究がすべてだった(ように見える)彼女に天職を捨てる決意をさせたのは、ロックへの想いだったのだから。

 

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