レイラ・トラヴァース

 

 『カデット』『星辰の門』登場。ハルヴィオ・ゲートで行方不明になった連邦軍の輸送艦「JF276」の通信士。エスパーだったために(?)生きて海賊に捕らわれていた際に同じく捕らわれたミラと出会い共に脱走。押しが強く、戦闘能力も高い有能な軍人。──と見せて実はカナーンの部下であり、カナーンの命令で味方の素振りでミラの能力を引き出すことが目的だった。本名はレイコ・ミルコビッツ。元連邦軍の大尉だったとのことで、上手く連邦軍人を演じられたのも納得である。

 エスパー海賊の紅一点(たぶん)という点でヘルガを彷彿とさせるが(髪形などビジュアルもちょっと似ている)、全体にヘルガよりも大人っぽく性格的にもややきつい印象。ただカナーンに向かってためらいがちに「あの娘は・・・ どうなるのですか?」と質問する場面など見ると、現状カナーンはミラをその能力ゆえに優遇する気でいるもののミラがいずれ自分たちの正体を知って反発した時には力づくで彼女を従わせざるを得なくなる─ミラに苦しい思いをさせるのではないかと案じているのがわかり、存外優しい部分もあるようだ。

 ロックが海賊一味を制圧した際に一緒に逮捕されたようだがカナーンたちとは別個に護送されたらしく、カナーンたちが脱走を果たした後も軍に拘束されたままだった。その後彼女はどんな刑罰を受けたのか、そもそもどんな理由から海賊になったのか(おそらくカナーンと似たような事情だったんだろうが)、根っから悪人でないだけにちょっと気になるのだった。

 

 

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