レティシア

 

 マイノック公国の皇女。静かに微笑んでいれば気品のある美少女だが、実態はおきゃんで無邪気な女の子。結構わがままなのだが、それさえも可愛らしい。その一面、14歳にして〈結婚は単なる政治上のかけひき〉と言い切る覚悟、あるいは諦念も備えているのが、ある意味哀しい気もする。

 そんな彼女が命を助けてくれたテオ(ロック)に一目惚れして、(おそらくは初めての)恋に戸惑いながら彼をつなぎとめようと一生懸命になる。ロックがレティシアをいつからか愛するようになったのは、彼女がストレートに愛情をぶつけてきたのが大きいように思える。心の奥底にいつも深い孤独がわだかまっている感のあるロックは、それだけに自分を強く求めてくる人間に弱いんじゃないかという気がするのだ。

 ロックが長く一緒に暮らした(と思われる)女性はミルバにしろミラにしろ、てらいなく彼に愛情をぶつけ、ロックが何者だろうが気にするふうもなかった。単に「未登録エスパー」としかわからないテオ=ロックを平然と、かつ万難を排して?自分のボディガードにしてのけたレティシアの強引さこそが、彼には好ましかったんじゃないかなあ。

 ところで気になるセテ(中身はロック)とレティシアの夫婦生活だが・・・「道徳的観念でこりかたまっている」ロックのこと、レティシア(実はオベル)の半裸に真っ赤になってうろたえていたところからしても、何もないと踏んだ!フラク・フロニもセテの子供だし。しかし奥さんだけど奥さんじゃない女と何年もプラトニックのまま暮らし、体外受精(『メヌエット』シリーズでの説明はそういう意味だろう)とはいえ他の男との間に出来た子供を父親として育てた彼の心境はいかがなものだったやら。

 

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