『冬の惑星』の黒ヌリ上司はだれ?

 

 『冬の惑星』に気になる人物が出てくる。カトー中佐をロンウォールに派遣した、連合政府の実力者らしい男だ。この男なぜか登場するすべてのコマで影になっていて顔がわからない。単にカトーの上司、連合の代表というだけなら普通に顔を見せてよさそうなものである。とすれば、彼には何か秘められた正体があるのではないか?

 とりあえず彼についてわかっているのは、外見からするに中年といってよい年齢であること、カトーより階級が上なのだろうから大佐以上であること。冷静・冷徹、洞察力にすぐれ、押しが強く、存外部下への理解も深い。何よりトアのデータを届けた「別の人物」ロックの正体をほぼ正確に推察し、彼の能力を危険視している・・・。

 この条件にぴったりあてはまる人物がいる。というか、バレンシュタイン大佐以外の何者でもなかろう。銀河連邦は太陽系連合を母体にしているようだから、階級もそのまま移行したと考えられる。ストロハイム大佐は、リヴィングストン将軍がエスパーだと確信していた。その根拠は素手で、しかも一撃で最強のサイバーを倒した少年=サイバーを上回る能力を持つ超人の存在を示す「サイバー・ジェノサイド」事件についての資料を読んでいたことにあるようだ。

 同様に黒塗りの男もストロハイムがニケを持ち出してまで倒そうとした相手−彼にたびたび敗北の屈辱を味わわせたリヴィングストン将軍である可能性が高い−が超人的能力を持っていることを感づいていた。バレンシュタイン=「彼」なら、『コズミック・ゲーム』でバレンシュタインがエスパーの実在を確信していた理由もスムーズに理解できる。

 ただ気になるのはバレンシュタインが影の実力者ぽかったのに対し(密かに上官にも見張りをつけて行動を把握している一方で、表立ってはエスパー探しのことで周囲のお偉方からバカにされてたりする)、黒塗りの男は表向きにも実力者らしい感じがすること、体の厚みが違うことだが、『冬の惑星』から『コズミック・ゲーム』までは数年が経過していると思われる(銀河連邦の提案から実際に機能するまでには数年はかかるだろう)のでその間に体形も立場も変わったと解釈すればいいだろう。そのかわり数年たってるわりに階級があがってないのか、という疑問が浮かんでくるわけだが・・・。

 

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