ジュナ(『ジュナンの子』)

 

『ジュナンの子』登場。惑星ジュナンに漂着した調査船のクルーだったエルムエル博士の娘。ジュナン漂着後唯一誕生したマイナス160度の環境に適応したエスパー・ミュータントで、生まれながらにして第三波動を操ることができる。それ以外の一般的なESP能力―テレポートやサイコキネシスが使えるのかは不明。雪の中に倒れていたロックに呼びかけたシーンからするとテレパシーは使えるようだがこれも「ふつうのESP波じゃない」そうだし。

 19歳時点でさえ5、6歳にしか見えなかったという彼女は、ロックと出会った時点でもすでに100歳くらいのはずなのに外見的には12、3歳というところだ。父親が死んで以来他人と接触することがなかったためか、精神的にはさらに幼い印象。それでも19歳までは父親がいたし、コンピューター内のデータからいろいろ学べそうなのになあ。

 ロックの命を救い結果的に「P96」の攻略法を明らかにした後は特別活躍することもなく、ジュナン全土に対する第三波動の当て方にムラがあったため(これ、ロックとヤマトどっちの責任なのか)の地軸の傾きのせいで、家ごと雪崩の下敷きになるはめに。病院での処置も効果なく死にかける、というか一度は心臓が止まったが、これは雪崩で負った傷のみならず、ロックが危惧したように〈外〉の環境が毒になった部分も大きかったのだろう。ヤマトのおかげで息を吹き返したさいにビジュアルもこれまでのミュータント然とした非人間的外見から普通の少女の姿に変化しているのは、ニーナ同様、「エスパーの場合、外見はあまり決定的なものではない」ゆえに、〈復活とともに外の環境に適応した〉ことがダイレクトに外見に作用したものか。

 その後、ロックとアース警部がお見舞いに来たさいの描写を見るかぎり、外見が普通化すると同時に話し方、おそらく精神年齢も外見相応になり、命を助けられたのをきっかけにヤマトといい感じになってるぽい。実際にはジュナは結構な年なわけだが、ヤマトも外見より年いってるはずだし明らかに彼の方が世慣れてるはずなので、まあお似合いなんではなかろうか。

 ところで、ラスト間際、ジュナが住んでいた船のそばに「第一次ジュナン探検隊ここに眠む(ママ)る」という墓標( ?)が立てられている。ジュナが救出された後に、「ジュナンを救ってくれた女性」への感謝と、彼女の存在と共に明らかになったエルムエル博士ら調査船のメンバーの悲劇への追悼の意を込めて作ったものだろう。実際には彼らはジュナンにはたまたま漂着しただけでジュナンを探検しに来たわけではないのだが、彼らをこの地に住み着き、一応の住環境を整えたパイオニアとして顕彰した人々(ジュナン政府?)の判断がなんだか嬉しく思えるのだった。

 

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