ジュリアス・フレイ

 

 『ロンウォールの嵐』『冬の惑星』『サイバー・ジェノサイド』登場。太陽系連合軍技術開発局のコンピューター設計技師。27歳のときロンウォールに移民、のちに(35歳のとき?)ロンウォール革命軍を率いて戦うカリスマリーダーに。技術開発局時代の上司マチコ・グレース博士とは恋人だったことも。

 マチコはジュリアスが大事なのは「私じゃなくて 私の才能の方なのよ」と言っていたが、実際のところはどうなのだろう。ジュリアスが技師としての地位を投げうってリスクの高い移民に応募した理由は明かされていないが、ロンウォール移民が『サイバー・ジェノサイド』の一年後(待ち時間を考えると、応募したのは事件からまもなくかもしれない)なので、マチコの死によって心に深い傷を負ったため、という解釈も可能なのでは。まああの事件を通してサイバー研究そのものに懐疑的になったせいかもしれないが。

 ともかく研究所ではマチコやロックに完全に主導権を握られ、何となく気弱そうなイメージだった彼も、移民後の苦労で揉まれたのか、強力なリーダーシップを発揮する渋い中年に成長した。ロックに言わせれば彼のやり方はぬるすぎるようだが、『ロンウォールの嵐』前半部を見るかぎりそうも見えない。むしろ彼を〈ぬるい〉と感じてしまうロックがいかに過激であるかがうかがえる気がする。

 それにしても苦労を重ねた結果ついに念願かなって独立、と思いきや一ヶ月そこらで暗殺されてしまう・・・悲惨な男である。

 

 

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