ジュール&テア

 

 ラグの故郷の星(トフカ?レトラック?)の都市部で暮らす浮浪児グループのリーダー(ジュール)と姉御格(テア)。年は13、4歳くらい?実質恋人なんだろう。

 行き倒れていたラグを助け、彼がエスパーと知ったのちも仲間として受け入れるが、結局はラグの力を利用しようとしただけ、という事でラグの心に傷を残す。しかし本当に彼らはラグを利用しただけだったのだろうか?

 他グループと対立しつつ、子供だけでかつかつ生きている彼らが、ラグに限らず役に立つ仲間を求めていた。こうした実力主義は彼らのような集団にとっては当然のことであろう。しかし同時に、エスパーと知る前、「そんなにあてにしてるわけじゃねえ」うちも、彼らはベッドや食事を提供し、ラグが食事を吐いても起こらず心配したり笑顔を向けたりしていた。足手まといかもしれないが、「みんなで力をあわせていきゃなんとかなるもんさ!」と受け入れてくれていたのだ。

 ラグを上手く利用すればもっと楽な暮らしが出来るともくろんでいたというだけでは、体を張ってラグを助けようとした説明にはなるまい(それで自分の命を落とすのでは本末転倒になってしまう)。もちろんラグがエスパーと知って、彼に依存する気持ちが生まれたのは確かだろうが、エスパーとわかってもラグを守るために仲間を率いて立ち向かったジュールには、先に自分を救ってくれたラグへの感謝や友情がやはりあったのではないだろうか。ラグやジュールに「逃げてー」と叫んだロタ少年にも。

 テアの方は「あなた(注・ジュール)がいなくなったらだれが私たちをまもってくれるの!?」なんて心の声からすると、もうちょっと打算的な部分がある気はするが、恋人(と仲間)を失い、何の後ろ盾もなく放り出された少女の身としては、不安になるのも強力な力を持つラグに期待したくなるのも無理からぬところだろう。本来彼女は決して計算高いだけの娘ではないはずだ。一人でもジュールを救いに敵地へ行こうとする勇敢さや転がりこんできたラグに食事を作ってやる優しさをも持っているのだから。

 

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