リュウ・ハント

 

 「探偵シリーズ」の主人公。私立探偵で、腕はそこそこいいらしいが(もっとも助手の優秀さに寄るところ大という気もする)、女性の依頼ばかり手弁当で引き受けるためにつねに貧乏を強いられている。そのわりに美女に弱いかといえば、『ブレイン・シュリンカー』でナターシャに惚れたかもしれないと言った時にロックがやたら驚いたり、それに対して「そんなに驚くことはないだろ おれだって人間だぜ」と言い返したりしてるので、本気で女に入れ込むことは珍しいっぽい。かといって遊びで女を取っ替え引っ替えするイメージでもない。おそらく彼が女に親切なのは下心ではなく一種の騎士道精神で、実際には美女の依頼人に指一本触れず純粋に人助けして終わってるんじゃないか。・・・現時点では『不死者たち』を除くすべての作品で女に惚れているので微妙なところだが。

 元警察官だったらしいが、なぜ警察をやめたのかの詳細は不明(本人いわく辞めたのか辞めさせられたのかも覚えていない)。エスパーのみならず軍人や情報部員も嫌いらしいので、一般人にない力・特権を持つものに反感を覚えがちな彼の性格が関係しているのかも。もっとも彼の正義感の強さは多分に警察官時代に身を捨てても民を守るよう刷り込まれたのが影響してるらしいのだが。どこでどうロックと知り合い彼を助手にしたのかも不明。ただ上で書いたようなハントの騎士道精神や正義感の強さ、陽気で適当で気さくな性格はヤマキ長官などに通じるものがあって、いかにもロックと気が合いそうではある。ロックがハントの記憶をいじってまで十年以上も一緒に生活してきたのも、彼の人間性を好きだったからだろう。同時に、自分が「不老不死の怪物」になってしまったことをはっきり自覚したらハントの精神が崩壊するのではないかと心配して、彼が極力自分の〈体質〉に気づかないように─傷がすぐ治ってしまうのは誤魔化しようがないし、自分が若返りを受けてもないのにやたらと若いことは一応わかっていたようだが、古い友人に遭遇した時に相手のことをよく思い出せなかった─たびたび記憶を操作するために身近にいようとした側面もありそうだ。

 この〈知らない間に記憶を操作されていた〉なんてのはハントが一番嫌いそうな行為であり、ロックが(自分の嫌いな)エスパーだとわかったことより、こっちが原因で決裂してもおかしくなかったところだが、自分もロック同様の「怪物」であるという親近感?を背景に、ロックの行動が自分を案じての好意から出たものだったことを認め、〈未払いの給料を払いきるまではどこにも行くな〉という言い方で彼を許した。ここでいわば一番大きな壁を乗り越えてしまったわけで、もはや今後ロックとハントが離れるような何かが起こるとは思えない。不老不死の二人だけに何十年何百年も彼らの共同生活は続きそうです。

 

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