おじいちゃん

 

 『ソリティア』登場。イアンの祖父。父方か母方かは不明。ムトウ夫婦の死後、働きづめに働いてサイ・エクスパンダーを購入、イアンに託した直後に生命力を使い果たしたかのように病死する。

 この必死の働きぶり+借金までしたあたり、なにがなんでもサイ・エクスパンダーを手に入れること=「ケルベロス」への復讐しか頭になかったようだ。それはつまるところ、イアンを復讐者に仕立て上げるということである。家族を深く愛していたゆえの行動ではあろうが、その結果無邪気で気持ちの優しい孫息子を憎悪の念で凝り固まった人殺しにしてしまっても良かったのだろうか?ましてサイ・エクスパンダーは多用しすぎれば精神を破壊する危険があるというのに(これについては知らなかった可能性もあるが)。どうもイアンの復讐心というのは自発的に生まれたものではなく、復讐を説き続けて死んだ祖父への情に発しているような気がする。祖父の悲願をかなえてあげたい、という。サイ・エクスパンダーを「おじいちゃんの 形見なんだ」と言ったことにそんなイアンの心情が表れている。イアン自身は洗脳された父親に殺されかかるまで、憎しみよりも家族を失った悲しみが勝っていたように思える。

 ところで印象的だったのが、イアンの超能力を周囲に隠そうとする気配がおじいちゃんにもイアン自身にも見られないこと。この時代、エスパー差別は基本的になくなってるのだろうか。数も能力値もかつてより減っているはずなので、人間への脅威が薄れたぶん警戒されたり利用されたりする度合いも減ったのかもしれない。

 

 

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