ドク

 

 違法のサイバー技術を患者に用いた+過失致死によって資格を剥奪された元医師。その後レオンの父の鉱山で働き、瀕死のレオン、フローラを救う。レオンの父は、彼が連邦から指名手配されてることをおそらく知っていたのではないだろうか。ドクがレオンとフローラを助けたのは彼らへの好意以外に恩返しという意味もあったのかもしれない。

 子供時代のレオンの手足はあまり性能がよくない。一応の日常的動作はOKだが運動はできないようだし、フローラの「おにいちゃんのからだじゃ・・・・・・」という台詞からすると人並みに動くというわけにはいかないようだ。しかし大人のレオンはかなりの運動量を平気でこなし、ドクの家の台を叩きわったり、ロックの首を締めたりもしている。これらは超能力で可能にしているのか、それともレオンに強面でせまられてドクが強い腕をつけたものか。

 ドクの「憎んではいかん その分憎まれるだけだ」「人を愛しつねに希望をもって そうすれば道はひらける!」といった人生観はロックに通じるものがある。しかしその彼が二重の違反を犯してまで助けたレオンは凶悪な犯罪者になってしまった。子供の頃の優しいレオンをよく知っているだけになかなか辛いものがあっただろう。

 サイバー手術を行った相手に再び〈裏切られた〉彼は、今度は相手を殺すのでなく自身の死を選んだ。しかし彼が前述のオポチュニズムを捨てたわけてはない。レオンの手足に毒を仕掛け、自殺するという方法でレオンを止められるという「希望を持って」死んでいったのだ。

 そんな彼の計算違いはレオンの異常な忍耐強さだろう。レオンがもっと早くにハノンに腕を付け替えにきて自分の遺体を発見する、と踏んでいたのだろうに。結局ハノンに来た時点でレオンの体はもう腐りかけていた。・・・どうせなら毒なんか仕掛けるより、はしより重いものの持てない超貧弱な腕でもつけとけばよかったんだ。

 レオンはドクにだいぶきつい態度をとったりもしているが、それはドクが唯一甘えられる相手だったからなのではないか。子供のときからお互いよく知っていて、医者で、父親代わりとさえいえる存在だったのだろう。それだけにドクに毒をしかけられた(シャレではない)と知ったときに「・・・・・・・・・?なぜ?」とつぶやくレオンが、なんだか子供のようで痛々しく見えたものだった。

 

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