デニー・アスキン

 

 『久遠の瞳』登場。惑星ユノーの刑事。階級は警部補。人手不足から?ISCから調査にやってきた(調査内容がエスパー連続卒中死亡事件であることはこの時点では地元警察にも伏せられてるが)ロックとヤマトの案内役を命じられたのをきっかけに、一連の騒動においてロックたちとしばしば行動をともにする。

 ロックたちが調査にくるより前からエスパーの卒中死が相次いでる事に自身で気づき、単独で調査を開始。ロックたちと接触した後には寝不足になりながら死んだエスパーたちが卒中で倒れる直後の映像を解析してたびたび監視カメラに映りこんでいるフレアの存在を見出している。正式に調査協力を依頼されたわけでもないようなのに、デニーが一人でここまで頑張っているのはなぜなのか。署員が二人「卒中」で死んでいるとはいえ、一週間以内のユノー全域での卒中死者が「53人が 全員 エスパーなんだよ」「すごい「偶然の一致」だろ?」と同僚?のアンに語る彼は不敵な笑みを浮かべていて、仇討ちという感じではない。むしろ、さほど親しくなかったのだとしても仕事仲間が亡くなった原因を調べてるにしてはずいぶんドライな態度とすらいえる。おそらくは、自身の発見を単なる偶然ではないことを立証したかった、一種研究者気質ともいうべき熱情が原動力だったのでは。

 デニーは表情も感情も豊かで、しばしばストーリーの中のコメディパートを担っているキャラクターであり、冷たい印象は全くない人好きのする人物なのだが、正義感とか仲間意識、職業意識よりも、〈真相を知りたい〉という探究心・好奇心が彼の捜査活動の根幹にあるように思える(もちろん真っ当な倫理観や正義感も備えていることは「あいつは 「殺人犯」なんだ 野放しにしておくわけにはいかない おれは 警察官だからな」なんて台詞からもわかる。ジュナが連れ去られたとき、自分も重傷を負っているのにまずジュナの心配をしていたし)。だからこそ自身のひらめきを深掘りして「探し物」にたどりつくのが得意だし、夜を徹しての調べものも苦にならない。刑事という職業はこの人にとってはまさに天職だろう。ただ危険な真相に肉薄してしまうために暗殺されかけたりもしてるので(ロックやヤマトがいなかったら確実に死んでた)、そこは気をつけないとなのだが。

 

 

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