コーネリア・プリム

 

 『魔女の世紀』登場。ミレニアムの〈闘士〉のリーダー。ジェシカの導師。責任感が強く、自己を殺してミレニアム建設のために戦い続ける。目的のためには非情になれる、というか、なろうとしている。本質的に生真面目な人。レディ・カーンの学院ではレディ・カーンへの忠誠心を徹底的に仕込むというが、少なくとも彼女の場合、レディ・カーン個人というより理想郷建設の目的に殉じているという感じ。ただそれでも心の奥に普通の女らしい人生への憧れがあって、まさにそこを突いたロックに強く惹かれていくことになる。

 ロックは人間を道具と見なすようなやり方を否定するが、コーネリアのように自ら道具、コマの一つになろうとする人間なくしてどんな改革も成し得ない、という気もする。ただ自身を道具としうる人間は他人のことも同じように道具扱いにしかねない(実際コーネリアはそうだった)。ロックが危惧するのはまさにそうした〈他人をモノ扱いにする〉ことなのだろう。

 彼女は、自分たちがレディ・カーンにとって捨て駒でしかなかったと知って叛旗を翻すが、レディ・カーンの本心を知ることがなければ、ロックの言葉に動揺はしてもきっとミレニアムのために戦い続けたことだろう。自分や仲間たちは志半ばで倒れ、エスパーの楽園の恩恵にあずかれないことも覚悟のうえで。しかし最初から捨て駒扱い、ミレニアムから疎外されていたことには耐えられなかった。自分のためにも仲間のためにも。

 ラスト、彼女は人格調整を受け、ジェシカのこともロックのことも忘れて新しい人生を歩むことになりますが、「すてきな男性と恋におちて しあわせな家庭をつくる」ささやかな夢を実現できたでしょうか・・・。

 

 

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