『シャトレーズ』

主なキャラクター:ロックミルバ、コム、ペリエ、ヘレン、ノイエ・クラート、ネカ・ベネゼル、ウー・ロンドー、アンリ・パブ、トーミン・バイナック、カルダームIV世、フリーマン教授

 

 ファーゴの裏町の少女・ミルバは、ロックの財布をすりそこなったことから彼を逆恨み、仲間とともに襲撃するが返り討ちに合って逆にロックに恋してしまう。しかしその直後になわばりを守るために仲間の手で敵方のペリエに売り渡される。薬を打たれペリエの情婦にされかけたもののロックへの想いから正気を取り戻したミルバは、ペリエを殺して逃走。ゴミ溜めに落ちて動けなくなったところをロックに助けられる。

 フリーマン教授の依頼で、オーリック家の記録を探していたロックはそのために帝国軍に追われており、行き掛かり上ミルバを連れて旅をすることに。大胆なアプローチを繰り返すミルバと、そのつどそれをかわし続けるロックの攻防が続く。


 帝国軍の追跡、そして「プラグ」を受けたエスパーを敵に回して戦うロック。しかし最大の敵は派手に迫ってくるミルバの方かも(笑)。ストイックなロックと享楽的なミルバのコンビはなかなか楽しくて好きです。ロックの口から「(ミルバは)じゅうぶんすぎるほどかわいいよ」なんてらしくないセリフが出たりするのに驚く。彼が女性の容姿に言及してるのはほとんどこれが唯一なのでは。

 ロックがいつごろからミルバにはっきり愛情を持つようになったのかは不明だが、エスパーであることで孤独感を強く持っているロックは、ひたすらな好意を寄せてくれる相手に弱いような気がする(フランシス大尉とかレティシアとか)。ミルバにエスパーだと打ち明けるシーンには、心なしかロックの強い緊張を感じてしまったりするので、ミルバが「わたいがどんな気持ちでいるか心を読めば一発でわかるでしょ 話がはやい!」と明るく言い切ったとき、「君の生命の問題なんだぞ!」と怒ったものの内心嬉しい部分もあったんじゃないかなー。最終的にはミルバにベタ惚れっぽい感じですしね(なにせ暗示に弱いきらいのあるロックがプラグに抵抗しきったのだから)。二人は末永く(ミルバの寿命が尽きるまで)幸せに暮らしたものと信じたいです。

 ちなみにラストシーンなんですが、ヒットコミックス版ではどこかのホテルの一室っぽい描写だったのが、スコラ版では二人の新居であることが明言されている。ミルバが眠っている間に家を買い(もしくは借り)、ダブルベッド(!)に至るまで用意してしまったロック・・・気合い入りまくりです。次回作の『アストロレース』にミルバは出てきませんが、レースが終わったあとに彼女のもとに帰っていったんじゃないかな。時代的には『シャトレーズ』からそんなには経ってないはずだし。

 シリーズ的にはカルダームIV世の正体への疑惑が深まり、オーリック家の書という重要なキーワードも登場して、いよいよ帝国編も佳境に。「コンピューターの使い捨てターミナルになることが」という台詞からすると、この時点ですでにロックはカルダームIV世の正体が銀河コンピューターないしその一部だと気づいていたっぽいですね。ところで全然関係ないですが、博物館で倒れているときの(催眠クリスタルで暗示かけられるときの)髪の毛が寝てる?ロックが、なんか色っぽくて好きだったりします。

 

 

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