炎の虎

 

1 SPACE VOYAGE  作曲 巳城研二、発地伸男、石川恵樹

 宇宙の穏やかさと壮大さ、神秘、すべてを一曲で表現するオープニングにふさわしい曲。後半部に重なるアマゾナの独白がなんとなく『銀河鉄道999』のメーテルぽい。

2 CAPTAIN TIGER  作詩 ビル・ビリー、伊藤アキラ  作曲 発地伸男  編曲 タリスマン  歌 ボビー

 ハスキーな女性ボーカルをフィーチュアした歯切れのよいロック・ナンバー。サビのあたりなんかノリノリで聴いてて爽快。しかしアマゾナが恋人がいないのを苦にしてるみたいな歌詩だな・・・。

3 BLACK KNIGHTS  作曲 石川恵樹   編曲 巳城研二

 「暗黒騎士団」もこう呼ぶとなんだかカッコよい。いかにも悪役風ではなく、むしろ叙情的で美しい曲(コード進行によるところが大きいか)。原作での彼らの最期を思うとイメージ通りと言えるかもしれない。ドラマ部分では、部下を「(アマゾナを)女と思ってあなどるな!」と叱った直後に「しかし(中略)しょせんはたかが女」などと言う団長がいい味出してる。

4 CALL TO BATTLE  作曲 巳城研二  編曲 タリスマン

 ドラマで始まり、曲が始まってからも間もなくアマゾナの語りや効果音がかぶさってくるので、インストというより完全にBGM扱いの曲。実際単体で聴くよりストーリーとあわせてこそ栄える曲だろう。ドラマの内容は「炎の虎」の船が「暗黒騎士団」(原作では連邦軍)の攻撃によって壊滅する場面。

5 TELL ME  作詩 ビル・ビリー、伊藤アキラ  作曲 巳城研二  編曲 タリスマン  歌 アンディ

 詩も曲も穏やかなバラード。非常に『ロック』的なイメージのナンバーである。アンディ氏の朗々とした歌声のおかげもあって、短いながら深みのある曲に仕上がっている。

6 I MUST GO  作詩 ビル・ビリー、伊藤アキラ  作曲 発地伸男  編曲 タリスマン  歌 アンディ

 今回の「誰の歌?」な曲。「さらば恋人」の恋人って誰だ?「俺」って誰だ?謎に満ちているが、曲自体は非常に好きである。ノリがよく、しかし微妙な陰影もあって。「君は永遠に 愛は美しい」なんて気恥ずかしいようなフレーズも『ロック』だと違和感なく聴けるのが不思議。

7 RECOLLECTION  作曲 発地伸男  編曲 タリスマン

 緊迫感のある導入部からアマゾナの傍白部を経て、ギターの音色が切ないメロディが展開。このアルバム中でももっとも叙情的感傷的な美しい曲。ラストで再び導入部のモチーフを用いてフェイドアウトする。ドラマ部分の挿入のタイミングも見事。

8 REVENGE  作曲 石川恵樹  編曲 タリスマン

 パワフルなイントロ、地を這うようなパーカッション、うねるメロディラインが特徴的な曲。これも完全にBGM。アマゾナVS暗黒騎士団→ロック登場→暗黒騎士団全滅までのドラマ(戦闘シーン)がかぶさってくる。敵の人の情けないやられ声に笑った。アルバム全体にいえることだが、ロックは登場こそするもののセリフなしで、あくまで他人の視点によってのみ行動や思いが語られているところが良い。原作でもほとんどロック抜きで進行するエピソードがあったりして、あれだけ存在感ある主人公でありながら出しゃばってないのが『ロック』の魅力の一つだと思うので。

9 TRIANGLE  作曲 石川恵樹  編曲 石川恵樹

 なぜかこの曲を聴くと遊園地、というかメリーゴーラウンドが思い浮かぶ。ゆったりした曲調やノスタルジックな雰囲気のせいだろう。後半部にアマゾナの傍白が重なる。原作のアマゾナもこんなことを感じながら死んでいったのだろうか(ドラマの彼女の方がややロマンチストかつ教養人のような気もするけれど)。

10 STRANGER  作詩 ビル・ビリー、伊藤アキラ  作曲 発地伸男  編曲 タリスマン  歌 発地伸男

 ショッキングかつ悲劇的なイントロで始まる。全体にあふれるセンチメンタルさ、孤独感はまさにロック。もしもひょっとして『超人ロック』がTVシリーズ(もしくは『銀河英雄伝説』みたいな週刊OVA)化されたら、エンディングテーマはぜひこの曲でいってもらいたい(オープニングはもちろん『ロック・ザ・ズーパーマン』)。「忘れは忘れはしないさ」のように繰り返したたみかける歌詞は内容も曲への乗せ方も最高。非の打ち所のない名曲である。

 

イメージトリップシリーズ唯一のドラマ中心の構成。結果、BGMを兼ねたインスト曲がぐっと増えた。前作とほぼ同じメンバーで作られているものの(ただしボーカルは発地氏が一曲歌うほかはタリスマン外の人たちである)、英語詩の曲がなくなったためか無国籍性は薄れ、マンガのイメージアルバムらしくなっている。これ以降「作品のあらすじ」が付くようになるが、このアルバムの場合ドラマの筋があちこち変更されてるので(暗黒騎士団の標的はロックとマリアンでなく「炎の虎」、そもそもマリアンもゼノン公も登場しないなど)原作とどこがどう変わったか比べてみるのも一興かと。ちなみにその「あらすじ」だが、ゼノン公ヌールの「邪悪なヤツは、片づける!」というセリフがある。「邪魔なヤツ」の誤植だろうが、思わず「邪悪なのはおまえだ!」とツッコんでしまった。

 

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